2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ビルボードライブ東京 スクイーズ

I’D FORGOTTEN HOW MUCH I LIKE SQUEEZE と、大きく書かれたおしゃれな水色と黄色のロゴTシャツ。笑いました。1973年に結成されたスクイーズは、77年にレコードデビューしたイギリスのバンドだ。解散したり、再結成したりしながら今日まで続く。 ポップでキ…

東京宝塚劇場 雪組公演 『るろうに剣心』

花組、星組、月組、雪組、宙組があるらしい。戦前からあるらしい。小林一三翁がつくった。数限りなくスターをつくってきた。と、ぼやっとした認識で、芝居を観たらびっくりする。まず、踊りが揃っていることと歌の音程がしっかりしていることが初期設定なの…

東京芸術劇場 プレイハウス 『スウィーニー・トッド  フリート街の悪魔の理髪師』

「流しの下の骨ェ見ろ!」 こどもの時、こわかったよね、かちかち山。こわかったけど、心のどこかが少しすっとする。悪への希求?大人に抑圧された復讐心、悪を閉じ込めている真っ黒い小箱が、ちょっと開くのだと思う。 『スウィーニー・トッド』も、こわい…

劇団四季 『ウェストサイド物語』

ていねいなステップ。 ジェット団が(シャーク団が)舞台いっぱいにステップを刻むと、何だか涙が出てくるのである。ダイナミックなステップなんだけど、そのダイナミックさと同時に、この舞台の人々が、演目を大切にして、ながく培ってきた丹念さを感じる。…

KOKAMI@network vol.14 『イントレランスの祭』

本屋さんで雑誌を選ぶ、端っこがめくれたりしていないように、平積みの上から三番目。スーパーでトマトを選ぶ、大きいの、赤いの、新しいの。見ることの中に「選ぶ」があって、「選ぶ」の中に小さく、でも漏れなく「差別」が内蔵されている。 「6年前」、580…

新国立劇場小劇場 鄭義信三部作vol.2 『たとえば野に咲く花のように』

コロスの恋。選ばれなかったものの恋。 珠代 男はくさ、やりたかときは、みーんなやさしか。 空気を静かにかき混ぜる団扇の風みたいに、珠代姐さん(池谷のぶえ)がいう。 朝鮮戦争が始まって一年、1951年夏、F県H港そばの「エンパイアダンスホール」、男…

シス・カンパニー公演 『アルカディア』

理科の法則。厳密でシャープで、明確なものを前にして、まことにごめんなんだけど、芝居の間中、出典の明らかでない、あやふやで、完全にうろ覚えの、英詩のことを思い出していた。 それは確か、庭のことをうたったものだったはず。日時計の影がゆっくり回り…

てがみ座 『対岸の永遠』

酔い潰れながら目を上げると、そこにはいつも父(半海一晃)が、なぜか父がいて、窓から入ってきたり、椅子の上に立っていたり、くすくす笑っていたりする。父は妖精のよう、世界を漂流する亡霊のよう。 1999年、ソビエト連邦が崩壊して10年近く、翻訳者のエ…