2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

高円寺 カフェkuutamo 『ブックカフェ de 上方落語 笑福亭べ瓶』

「今日の反応を見て次の会のオチを決めようと思います。」えっ。16日の。ごめんね。うっかりしてて。 でも、このべ瓶さんの「死神」は、オチがどうのこうの言う以前の問題のような気がしたよ。つまりあの…どちらのオチも大して面白くない。理に落ちる。 会場…

すみだパークスタジオ 『扉座サテライト公演 LOVE LOVE LOVE 22』

「きみとぼくには脳みそがある。他のやつらのは、《みそ》ばかりだ。」と、『くまのプーさん』で、たしかウサギがフクロに言うとった。 一生に一度くらい、他人に脳を預け、演劇に没入する体験も、わるくないかもしれないなあ、とざわざわするパークスタジオ…

新橋演舞場 『二月競春名作喜劇公演 華の太夫道中   おばあちゃんの子守歌』

『華の太夫道中』 美術 伊藤憙作。 パンフレットの作・演出・題名の次に、その名の出ているのを見て、(あー、そうだろうなあ)と感じ入る。 だってこの芝居、必ずしも「太夫さん」が主役じゃないもん。女の人たちが代々お灯明を上げ、格子を拭き、床を磨く…

三越劇場 『初春花形新派公演 日本橋』

初演大正4年、以来通算24回の公演。この『日本橋』という作品が、新派でいかに大切にされているかわかる。愛が世界の規矩に勝つプロットで、古びないでいる泉鏡花作品だしね。「雛の節句のあくる晩、春で、朧で、御縁日」台詞だって、きゃーすてきと思う。 …

劇団東京乾電池アトリエ公演 『授業』

教場で説明している先生って、しーんとした中、自分の声が響くのを聴きながら、「意味わかってる?通じてる?」って不安な時があると思う。その不安のピークの状態を、イヨネスコは舞台上に意図的に作り出す。 「数」というもの、その概念が、生徒(安井紀子)…

明治座 『50周年記念 前川清特別公演』

「そして神戸」は怖い歌だ。疵のかさぶたを剥がすような、こちらを撃ちにくる竹刀にわざと当たりにいって、「自分から行く」ことで痛さを軽くするような感じ。濁り水に靴を投げ落とす、と歌詞は言うのだが、ぽいっと靴のように女を捨てたのは男だったかもし…

渋谷CLUB QUATTRO  『エディ・リーダー』

チケットの整理番号400番くらい、だというのに会場の人はまだ10番を呼んでいる。早すぎだよ、でもなんか早めに来ちゃうのだ。10番、15番、20番、あまりの番号の遠さに「ははは」と笑う。笑っているうちに順番がすんなり来て、ホールへ入る。今日は椅子がない…

シアタークリエ 『レベッカ』

「モンテカルロ」という、微かに軽薄さを漂わせた明るい土地から、広大で陰鬱な、秘密でいっぱいの「マンダレー」のお屋敷へ、物語は跳躍する。1926年、21歳の「わたし」(平野綾)はうわさ好きの上流婦人ヴァン・ホッパー(森公美子)の〈お話し相手〉とし…

東京オペラシティ3F近江楽堂 『ヴェーセン  30年の軌跡』

初台、東京オペラシティ三階近江楽堂、120人が収容人数の音楽ホール。20年以上前からあるっていうのに、今日初めて入ったのが悔やまれる。 見上げるとドーム状の高い天井には十字形のスリットが切られて夕方の明かりを通し、角々に「あ、舟越保武」と一目で…