2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧
セルゲイ・ポルーニンの跳躍と回転を見て! 乱暴なくらいの勢いをつけて、空中に放り出された片足の中心で、残りの体が美しくデリケートに旋回してゆく。 このドキュメンタリーはホームビデオからテレビまで、いろんな映像を使ってダンサー=ポルーニンの足跡…
「移民を全員拘束して国外へ出す。18世紀末の流刑のように」こんなこと眉一つ動かさずいってのける政治家(イーノック・パウエル)に支持を表明するってどんなんだ。まあ、「自分の知っている場所」が変わってしまうというのは怖いものだ。恐怖。深い所から…
ええーそうだったのと、最後のインポーズを見てびっくりしている。ファントムの顔は半分見えなくて、見えるほうの半分にも細かい疵がぶつぶつとつけてあり、唇は斜めにめくれているのだ。張った声をよく聴けば分かったかもしれないけど、このファントムにこ…
絵筆がブリキ缶にあたる微かな音。曲がった腕で一人の女が絵を描いている。絵の具の色はつやつやと赤く、筆の先にたっぷりと溜まる。女の指の第二関節に、ターコイズグリーンの絵の具がくっついている。これ、夢の色だ。 『しあわせの絵の具』。うっげー。こ…
「うそくさい」 ピアノの前で、聴衆に向かってシーモア・バーンスタイン先生の紹介をするイーサン・ホークの声にケチをつけるのであった。 シーモア老人の声は、どこで何をしていようとピッチが変わらず、拍は緩やかで優しく、誰に対しても同じだ。これさ、…