2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

イキウメ 『関数ドミノ』

卒業した時に、数学全部、学校に返却した。一つの値に対して、ただ一つの値が対応するとき。それが「変数」を入れても成り立つとき。そういうもののことを関数とよぶらしい。あってる? 原因不明の交通事故の目撃者たちが、保険会社の調査員横道(岩本幸子)…

パルコ 『かないくん展』

死ぬとどうなる。と問う前に、死ぬのがめちゃくちゃ怖い。よわむし。死期を宣告されたりしたら、動揺の余り死んでしまいそうだ。 夏休み、日焼けで剥けた皮膚が、ワンピースの下でひらひらしている。自分のもので、自分でない。子どものころには、死はそんな…

文学座5・6月アトリエの会 『信じる機械』

落下する。とめどなく。青空に向かって。 楕円形の舞台の奥に、書類と本の山。この「塚」がなんだかまがまがしい。911のビルディングや、戦場の瓦礫を思わせる。舞台面にはたくさんのチラシ(英字の広告と記事)が貼りこまれていて、塚から吹きちぎられて…

おちないリンゴ#11 『10978日目の鏡』

10978ひく閏年7、割る365=30、0575342。スマホの電卓初めて使った。『10978日目の鏡』。 30才を迎えた主人公サトウユウコ(*)は不眠に悩まされている。姿を現した「眠り」(柳澤有毅)とセックスレスの夫婦のような会話を交わし…

世田谷パブリックシアター 『ビッグ・フェラー』

『ビッグ・フェラー』を見ていると、一つのテロが、どれだけその中に暴力を含んでいるかを思い知る。 アイルランドの統一と、独立を求める武闘派組織IRA、そのアメリカでの大立者コステロ(内野聖陽)と、仲間。1974年、世論がIRAに同情的であった時代か…

青年座 『見よ、飛行機の高く飛べるを』

「東京の、首にハンケチ巻いて演説するような、そんなおなごなんぞはペストだ!国賊だ!本当の新しいおなごでにゃぁ!」 校長先生(平尾仁)のセリフを聞きながら、そぉっとその彼をピンセットで摘まんで、現代の下北沢の野に放つ。 「わぁああああ」 三日と…

シアタートラム 戯曲リーディング 時代を築いた作家たち②ウージェーヌ・イヨネスコ

イヨネス子。書いたらうっすら笑ってしまったが、アフタートークを聞いていて、イヨネスコはずいぶん遠い、昔の人になったのだなあと思った。女流写真家のイリナ・イヨネスコと間違われたりしている。ウージェーヌ・イヨネスコは男で、1909年ルーマニア…

東京ウィメンズプラザ ホットツナ レクチャーコンサート with ピーター・バラカン&ジョージ・コックル

一度も聴いたことはないけど、ジェファーソン・エアプレインは、すごいバンドに違いない。 今日、そのメンバーだったヨーマ・カウコネンとジャック・キャサディのライヴを見たのだ。(以下インタビュー:P・バラカン、G・コックル) ものすごい演奏力。息が…